お待たせしました!
2013年6月2日に実施した
「川の学校」のレポート、やっとこさ、ですがさせていただきま~す
昨年までの様子や、CODなどの解説は下記のURLを参照くださいね
2010年の川レポート【前編】、
【後篇】
2011年の川レポート
2012年の川レポート
ではでは、今年の石垣島海森学校が開催する“6月の授業”
「川の学校2013」は2012年6月3日(日)でした!
今年も無事終了しましたよ~!!!
毎年6月の世界環境デー(環境の日)に近い日曜日に、
全国の身近な水環境を愛する市民のみなさんが参加して一斉に水質調査をするという
「身近な水環境の全国一斉調査」に、海森学校が参加してから4年目でした。
筆者個人的には石垣島で調査を始めて8回目、いやあ、もうそんなに経ったのか~!という気持ちです
今年は晴天に恵まれたこともあり、無事に調査することができて本当にうれしかったです。
参加されたみなさん、本当にお疲れ様でした!ありがとうございました~ m( _ _ )m
しかし空梅雨でしたねえ。各川の下見の日も、調査本番も、いやその前日も・・・ずっと晴れ!
雨が少ないと、夏場の水不足が心配になるのですが、
水質調査に関してだけ言えば、雨で中止!だなんて悲しいことにならない
ってとってもありがたいのでした。
それに、
前日に豪雨だった昨年の宮良川の場合を例にしますと・・・
昨年の宮良川:赤下橋からの様子
当日のお天気が大丈夫だとしても、川の水はえらいことになってしまっているから大変です。
昨年の調査当日の宮良川はまっ茶色の濁流が川幅いっぱいに流れていました。
CODは「8以上」でした。
いろんな有機物がごちゃまぜになって海にすごい勢いで流れ下っているので、
そうなるともう、何で数値が高いのか?って推理し辛いです。
全国の一斉調査に参加させてもらっているので、これも石垣島の当日のデータである、
と胸を張って言えはしますし、もちろん立派なデータなのですが、せっかく採水するのだったら
普段からの水の質がみえやすいような、きれいな試水がほしい。ってのが本音です。
一方、雨の翌日はこんな濁流が大量に海に流れているんだ、
海ではサンゴにその赤茶色の土が覆い被さるんだ、そしてサンゴは苦しむんだ・・・!!
という焦燥感というか、そんな切ない現場を目の当たりにする訳でもありますから、
雨の影響を確認できるってものいいことではあるのですがね。
これはこれで、いろんな人にみてもらって、感じてほしいことですものね・・・。
と、説明が長くて恐縮ですが、
今年のお天気続きは、石垣島の各河川の普段の様子がよくみられてありがたかったのでした♪
****************************************
一斉調査は全国規模で開催されるようになって今年で第9回目です。
この調査には6年間で延べ65,150人の市民や学校の子ども達が参加してきました。
過去の調査結果は下記のホームページで公表されています。
今年度の結果も集計が済んだらUPされますのでCHECKしてみてください。
身近な水環境の全国一斉調査実行委員会ホームページ
http://www.japan-mizumap.org/
国土交通省河川局ホームページ
http://www.mlit.go.jp/river/toukei_chousa/kankyo/kankyou/research/index.html
****************************************
ちょっとお詫びしておきます。
毎度のことながら、長くしつこい報告でございます
こんなの読む人いねえよ!って思うのですが、せっかくたくさんの人が関わっての調査なので、
書けることは書いておこうかな、いやいや読みにくいよ、あ、でもやっぱり・・・
と、自分でも悩みながらの作業なんですが、要するにまとめきれないあれもこれもの貧乏性ですか、そんな感じですね。
まとめるのがへたくそで本当にごめんなさい。
いつか、もっとシンプルにまとめて発表できるようにしたいと思ってはいますので気長に、気長に、よろしくお願いします・・・。
ではでは、やっと本題の今年の結果報告です。
今年は、昨年参加してくださった八重山農高のみなさんは海森学校の調査に参加ではなく、
八重山農高として独自に調査に参加してくださるようになりました(万歳!!!)ので、昨年農高のみさなさんに調査してもらった新川川に1地点を加えて
全部で13地点調査しました。
今年の参加チームは西チーム・東チーム・市街地チームの3チームになりました。
以下、各チームの担当地点の紹介です。
↓
西チームは、大嵩・荒川・太田川・佐久田川の4地点。新聞で募った参加者の方には、ここに入ってもらいました。
東チームは、磯辺川・宮良川3地点・ンタナーラ川・通路川の計6地点。(地点が多くて大変でしたね。お疲れ様でした。)
市街地チームは、新川川3地点。(それに加えて、海森が一斉調査事務局へ提出するデータ意外のものになりますが、
この日の島内各河川のデータがほしい、ということで名蔵川水系と轟川水系の採水に走り回られました。こちらも本当にお疲れ様でした。)
地点図 ↑
以下、チームと調査地点の一覧(調査河川・地点番号・調査地点)です。
西チーム
大嵩 A-1 下田原橋の上流
荒川 A-2 県道山側 橋の上流側
大田川 A-3 米原キャンプ場内の橋上
佐久田川 富野 県道海側の水田脇
市街地チーム
新川川 長間橋 長間橋
新川川 阿武名橋 阿武名橋
新川川 阿武奈小橋 阿武奈小橋
東チーム
宮良川 B-1 赤下橋
宮良川 B-2 川原橋
ンタナーラ川 B-3 駐車場脇
磯辺川 C-1 磯辺小橋
宮良川 C-2 仲水橋
通路川 C-3 大俣橋
早朝の記念撮影、この後は各チームで調査地へゴー
↓
〈今回実施した水質調査の内容〉
化学的酸素消費量 (COD)(mg/L)
水中にある物質(主に有機物)が酸化剤によって酸化や分解されるときに消費される酸素量のこと。(特定の物質を指すものではない。) CODの測定値が高いと、生活排水や工場排水などの汚水が混入している可能性が高く、水中の酸素が不足して魚などが棲息できず、自然浄化作用も止まってしまう。
0 汚染なし、
1以下 きれいな渓流(ヤマメ、イワナが棲息できる)、
1~2 雨水、
3以下 サケやアユが棲息できる、
2~5 少し汚染(落ち葉・水草の分解で1~5ppmになることがある)、
5以下 コイやフナが棲息できる、
2~10 河川下流、
10以上 下水・汚水
電気伝導度(EC)
電気の通しやすさの尺度で、電気抵抗の逆数(電気抵抗度=1/電気抵抗)で表す。水中に溶解している物質の量を短時間で測定できる。電気伝導度が高い値ほど、水にさまざまな物質が溶解していることになり、一般的には汚い水といえる。電気伝導度計(導電率計)で測定する。
(10[μS/cm]=1[mS/m]、100[μS/cm]=10[mS/m]、[mS/cm]=0.01×[mS/m])
1~3ms/m雨水
5~10ms/m河川上流
20~40ms/m河川下流
亜硝酸態窒素 (NO2-N)(mg/L)
亜硝酸イオン(NO2-)および亜硝酸性窒素(NO2-N)の濃度、すなわち亜硝酸態の窒素成分を指す。窒素イオンは植物の生育に必要な要素で、生物の分解(死骸)により供給される(有機態窒素)が、肥料・工場排水・生活排水にも多く含まれている。水の中に入った窒素化合物は腐敗菌によって分解され、無機態度窒素のアンモニア態窒素となり、さらに分解が進むにつれ亜硝酸性窒素、硝酸性窒素となっていく。亜硝酸は酸素が多い水の中では硝酸となり、酸素の少ないときにはアンモニアとなる。亜硝酸が硝酸に変化するときには水中の酸素が多量に使われて水は酸欠状態になる。また亜硝酸そのものに魚毒性がある。 また、「富栄養化」などを引き起こす栄養塩の一種が窒素イオンで、窒素イオンを測定すると水の汚れ具合がわかる。窒素イオンが増加すると植物プランクトンや藻類の異常発生などを引き起こし、環境に大きな影響を与える。
0 きれいな水
0.0018~0.03 河川上流、
0.09 河川下流、
0.006~0.03 少し汚染されている、
0.03~0.06 汚染されている、
0.06~0.15 多く汚染されている
アンモニウム態窒素 (NH4-N)(mg/L)
アンモニウム態窒素は、水中にアンモニウム塩として含まれている窒素のこと。アンモニウム態窒素の多くは、し尿や家庭下水、工場排水に由来するタンパク質や有機窒素化合物が腐敗、分解する過程で発生したものである。酸素の多いきれいな水には硝酸態窒素の割合が多く、排水などの流入した汚れた水には有機態窒素やアンモニア態窒素が多い。アンモニウム態窒素は、自然水中ではしだいに亜硝酸態や硝酸態に変化していくのが普通だが、深い井戸などでは、逆に硝酸態窒素の還元によってアンモニウム態窒素が生じることもある。アンモニウム態窒素は、富栄養化だけでなく、水道水の浄水処理における塩素の消費量を増大させる原因にもなる。
0.05 河川上流・湧水、
0.1~0.4 雨水、
0.5~5.0 河川下流、
5.0以上 下水・汚水
硝酸態窒素 (NO3-N)(mg/L)
硝酸イオンの測定で、同時に硝酸性窒素の値も測定できる。
水道水の「硝酸態窒素および亜硝酸態窒素」の基準は10mg/L(厚労省・環境省)。硝酸態窒素は通常、窒素化合物の酸化によって生じる最終生成物である。植物は硝酸態窒素のみしか、根から吸収して利用できないため、窒素固定菌がいない環境では生育できない。これを補うため、窒素肥料の中には硝酸態窒素が大量に含まれており、この肥料が大量に施肥された結果、地下水が硝酸態窒素に汚染されたり、葉物野菜への硝酸態窒素の大量残留といった環境問題が起こっている。
0.2~0.4 雨水、
0.2~1.0 河川上流水、
2.0~6.0 河川下流水、
2.0~10.0 地下水・湧水
リン酸態リン (PO4-P)(mg/L)
水の中に含まれるリン成分のこと。リン酸イオンは農薬製造、薬品工業、肥料工業、繊維工業、石油化学工業(とくに冷却排水)、火力発電所の排水、さらに家庭ざっぱいすい(合成洗剤中に含まれている)、農業排水などにも含まれている。各種排水が公共水域に排出されれば、天然水中のリン化合物の含有量が増加し、富栄養化を促進する一因になる。リン酸イオンは、一般的には水中には微量にしか存在していないため、リン酸イオン値が高いと、生物の分解や生活排水の流入が多いことを示す。リン酸イオンが増加すると植物プランクトンや藻類の異常発生などを引き起こし、環境に大きな影響を与える。
0.0163以下 雨水
0.0163~0.0326 河川上流水、
0.0326~0.3260 河川下流水、
0.0652以下 きれいな水、
0.0652~0.3260汚染の可能性がある、
0.3260~0.6520 少し汚染している、
0.6520~1.6300 汚染している、
1.6300以上
全窒素 (T-N)(mg/L)
全窒素は、水中に含まれる全ての窒素化合物のことで、無機態窒素と有機態窒素に分けられる。無機性窒素はアンモニウム態窒素、亜硝酸態窒素、硝酸態窒素に分けられ、有機態窒素はタンパク質に起因するものと、非タンパク性のものとに分けられる。窒素は動植物の増殖に欠かせない元素だが、富栄養価になりプランクトンの異常増殖の要因にもなるため、富栄養化の指標としてもっともよく使われている。富栄養と貧栄養の限界値はT-Nで0.15~0.2mg/L程度とされている。
0.05 河川上流・湧水、
0.1~0.4 雨水、
0.5~5.0 河川下流、
5.0以上 下水・汚水
五感のフル活用: 水質や周辺の自然環境を観察する際に用いる。多少個人差がある。
(みる・きく・さわる・におう・あじわう)※汚いお水は無理に味わいません!
今年は、この五感での調査をより確実にするために、少々工夫してみました。
↓
上の写真は今年から改良した水の臭いのかぎ方実践中のものです。
※新品の蓋付きジャム瓶(要は臭い移りのしていない瓶容器)に、試水を半分くらいまで入れ、蓋をし、十分にシェイクして空気と攪拌させます。そして、すぐに鼻を瓶に近づけて蓋を開け、臭いを嗅ぎます。すると、バケツに入れたまま水の臭いを嗅ぐより、はっきりとその水の臭いがわかります。臭いを感じた結果というのは個人差も激しいので、より、個人差を減らすにはどうしたらいいかを考えていろいろ調べてみた結果こうなりました。この世の中、ネットで調べればいろいろ参考になる活動が出てくるので便利ですね。やはり全国身近な水環境の一斉調査に参加されている自治体のHPでみつけました♪
さて、ここからは調査結果の報告です!
各地点毎に今年と昨年・一昨年の水質調査結果を記します。結果のぷち考察は筆者のにわか勉強から出てるコトバなので、「いや!それは違う!」などがあったら優し~く教えてくださいね。
(※地点の写真や様子など、説明が足りないところは過去のイベントレポートも参照してくださ~い。)
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
A‐1 《下田原川・大嵩》
川平湾に注ぐ川。調査地点は飲料用水源のすぐ下なのできれい
ここは、石灰岩地域ではないのでPHも低く、岩は小さいが花崗岩が多いので電気伝導度も低い、ということだそうです。
昨年は前日の豪雨の後でもCODの値が低かったので、調査日までずっと晴天だった今年はやはり値は低くキレイな水でした。
測定結果↓
【2013】 COD測定値 :一回目(2ppm)・二回目(2ppm)・三回目(2ppm)
電気伝導度測定値 :(16.8ms/m)、
NO2:0.003、NH4:0.007、NO3+:0.212、PO4:0.002、T-N:0.220
【2012】 COD測定値 :一回目(2ppm)・二回目(2ppm)・三回目(4ppm)
電気伝導度測定値 :(14.96ms/m)、PH:7.12
【2011】 COD測定値 :一回目(6ppm)・二回目(2ppm)・三回目(8ppm以上)
電気伝導度測定値 :(18.4ms/m)
【2010】 COD測定値 :一回目(3ppm)・二回目(3ppm)・三回目(失敗)
電気伝導度測定値 :(17.3ms/m)
A-1-2 毎年この調査地点の下流側で飼育されているバリケン達のフンが臭いので、水質にどれだけ影響があるか気になっていました。
そこで今年は、CODのキットを1本使って測定してみました。
測定結果は案外キレイで、CODは同じでしたが、電気伝導度が少し上がっていました。東工大にお願いする窒素などの測定結果でアンモニアなどがどんな風に出るかな?と、思っていましたが、そんなに差はありませんでした。
川平湾に直接つながる河口なだけにものすごく心配していましたが、ひとまずホッとしました。
【2013】 COD測定値 :一回のみ測定(2ppm)
電気伝導度測定値 :23.0ms/m)
NO2:0.004、NH4:0.011、NO3+:0.216、PO4:0.003、T-N:0.212
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
A‐2 《荒川・県道下 橋の上流》
ポットホールがあり美しい岩肌を滑り降りるように水が流れる沢。
ヒカンザクラへの登山道もあり相変わらず魅力的な場所です。毎年清流を楽しむ人がいますが、今年も親子連れがお弁当持参で水着で遊びにきていました。
海からあがってきて海水を洗い流しに来たダイビング?の人たちもいたり、とってもレジャー向きな水辺です。
【2013】 COD測定値 :一回目(1ppm)・二回目(1ppm)・三回目(1ppm)
電気伝導度測定値 :(13.0ms/m)
NO2:0.002、NH4:0.008、NO3+:0.191、PO4:0.003、T-N:0.199
【2012】 COD測定値 :一回目(8ppm以上)・二回目(6ppm)・三回目(6ppm)
電気伝導度測定値 :(8.78ms/m)、PH:7.36
【2011】 COD測定値 :一回目(4ppm)・二回目(4ppm)・三回目(6ppm)
電気伝導度測定値 :(14.05ms/m)
【2010】 COD測定値 :一回目(6ppm)・二回目(7ppm)・三回目(8ppm以上)
電気伝導度測定値 :(13.5ms/m)
CODの値が高いのは前日の雨で落ち葉とかたくさん入ったから?などいろいろ推理されてきましたが、今年は全調査地点の中で水のキレイさはダントツでした。これで、滝だからごちゃごちゃ撹拌されているのかな?案は消えました。上の方に岩石の大きい花崗岩があるので電気伝導度が低いのでは、と水質の専門家のお話もあります。非石灰岩地帯。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
A‐3 《大田川・キャンプ場内の橋の上》
米原ビーチにそそぐ川。当初より調査地点が変わり、キャンプ場内より上流、道路の山側の地点にて測定。結果は下田原川や荒川の結果に似ていますね。花崗岩があるので電気伝導度が低めの非石灰岩地帯。
【2013】 COD測定値 :一回目(2ppm)・二回目(2ppm)・三回目(3ppm)
電気伝導度測定値 :(22.0ms/m)
NO2:0.003、NH4:0.017、NO3+:0.164、PO4:0.012、T-N:0.182
【2012】 COD測定値 :一回目(4ppm)・二回目(6ppm)・三回目(8ppm以上)
電気伝導度測定値 :(13.98ms/m)、PH:7.03
【2011】 COD測定値 :一回目(8ppm以上)・二回目(8ppm以上)・三回目(8ppm以上)
電気伝導度測定値 :(22.3ms/m)
【2010】 COD測定値 :一回目(3ppm)・二回目(4ppm)・三回目(3ppm)
電気伝導度測定値 :(18.4s/m)
橋の山側では南側の山から真っ直ぐ下りてくる小川と東側の田んぼからくる小川の2本が、端の真下付近で合流し、その水がキャンプ場内の橋の下をくぐって海へ抜けていきます。
この、山から真っ直ぐ下りてくる小川の上流には民家が数件あります。ご近所の方のお話によると、この調査地点にも潮があがってくるとのことで、確かに、浜辺でみるような大型発泡スチロールなどのゴミが所々みられます。また、道路脇であるためか、その大きなゴミの一部は不法投棄のゴミでもあるように思えます。残念です。水はきれいでした。水の匂いはマングローブの湿地のような匂いがしました。
海が近いので田んぼの影響をみたいという声があるため、今回は田んぼ側の支流も一回分測定しました。
水はきれいでしたが、この時期は刈取り前なので、水質に影響はほぼない時期でしょう。田んぼの使用時期によっては農薬や肥料などで窒素の値が大きくでることも考えられるので、できればそうした時期にも測定してみたいです。
A-3-2
【2013】 COD測定値 :一回のみ(3ppm)
電気伝導度測定値 :(17.8ms/m)
NO2:0.003、NH4:0.013、NO3+:0.086、PO4:0.018、T-N:0.099
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
富野 《佐久田川・県道海側の水田脇》
佐久田川は、海森学校も河童の学校などでよく使わせてもらっている素敵な川で、水質調査以外でも度々訪れます。
狩ったイノシシの毛を焼く猟師さんがいたりしてびっくりしたこともあります。今回は、魚を処理した跡の生ゴミがたくさん沈んでいるところがありました。生ゴミを見て気持ちがいいわけではないけれど、こうして生活に密着した川っていいなあ、と思います。昔はきっとみんなが川をこうやって使っていたんでしょうね。
使っていれば、これ以上獲っちゃいけない。汚しちゃいけない。そんなことは経験的にわかってくるはずです。
その経験がないことが当たり前になった結果が、自然破壊だと思います。
最早生活からは遠ざかってしまっているけれど、定期的に川や海や山を観察してその経験を養うことって、結果的に自分たち人間のために必要なことで大事なんだと筆者は思います。だから、自然の質を知ることが重要なんだと考えています。少しずつでもその質をみんなが知りたいと思うようになるにはどうしたらいいんだろう?って思います。
↑
地点写真撮るの忘れてたので、
岸辺にいたヒメアマガエルのおチビちゃん写真をアップします~
【2013】 COD測定値 :一回目(2ppm)・二回目(2ppm)・三回目(2ppm)
電気伝導度測定値 :(20.0ms/m)
NO2:0.013、NH4:0.008、NO3+:0.179、PO4:0.016、T-N:0.187
【2012】 COD測定値 :一回目(4ppm)・二回目(4ppm)・三回目(3ppm)
電気伝導度測定値 :(14.3ms/m)、PH:7.02
【2011】 COD測定値 :一回目(2ppm)・二回目(4ppm)・三回目(4ppm)
電気伝導度測定値 :(21.5ms/m)
【2010】 COD測定値 :一回目(5ppm)・二回目(2ppm)・三回目(3ppm)
電気伝導度測定値 :(21.6ms/m)
西チームには、新聞で参加者を募集し、応募してくださった親子(一組)にも参加してもらいました。
せっかくだから、山側の美しい調査地点に行ってもらおうと思ってのことでした。最後の感想を聞くところで、参加してくださった方は、「きれいで楽しかった」「でもせっかくだから、市街地とか汚い川とも比較してみたかった」とおっしゃられていました。「そうか!いろんな調査地の方がよかったか!」と選択ミス???と少し反省しましたが、逆にこう思っていただけたということは、水質調査の意義があったなあ、とうれしくも思いました。
是非、今後も参加していただいて、石垣島の汚い川の水について一緒に考えてもらえると本当にうれしく思います。
参加してくださってありがとうございました!!スタッフの鷲尾さん、毎年協力してくださる西村先生、ありがとうございました!
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
お次は市街地チーム、新川川の計測結果です。
※2011年の新川川の試水計測用のパックテストは八重山高校の東田先生に提供していただきました
ので、一斉調査で配布されるパックテストではわからない8ppm以上の値が出せています。
よりお水の汚れた都市河川向きです。
(それ以外の年は8ppm以上は出せない一斉調査事務局より配布されたパックテストを使用しています。)
水質調査の結果の比較、というのは、同じ条件に近ければ近いほど比較しやすくなります。
片一方が大雨の日のもの、もう一方がずっと晴天だった地点のものだと、流れの中の有機物の量がだいぶ変わってしまいます。
この身近な水環境の全国一斉調査は、6月5日の環境デーに近い日曜に実施するよう決まっています。
一斉調査発祥の地である東京は、この時期はまだ梅雨入りしないことが多いのですが、沖縄地方は大体梅雨入りしてしまっているので、毎回、雨で延期にならないか?大雨で測定するのもなんだかなー、な状態にならないか?と心配になります。
だから、今年の晴天続きは水質調査的には大変うれしかったのですが、いつもこの調査を実施している名蔵アンパル周辺と白保の轟川の2つは、それぞれ名蔵中学校と白保小学校が担当するため、平日の調査です。梅雨最中の石垣島では、翌日の天気も保障できません。
説明がまたずい分と長くなりましたが、
ですので、市街地チーム担当で、水質調査に関わる研究をずっとされている干川さん(石垣島で調査を始めた初年からこの調査を手伝っていただいています)は「せっかくデータをとるのに別の日になっちゃうともったいないから」という理由で、名蔵と白保も走り回ってなんと一日で試水を採水してまわるという超~ハードなことを成し遂げられました。ハードな調査にご同行していただいた市街地チームの干川さん、環境省の平野さん、市の東浜さん・・・
西チーム調査の後更にお手伝いに参加された西村先生、本当に暑い中お疲れ様でした!ありがとうございました。
他のNPO団体が調査しなくなったので、新川川は海森学校が担当していますが、正直言って試水を触ったらきれいなお水で手を洗いたくなるような水が流れています。山側のきれいな川を体験しちゃうと、この川しか調査しないのは拷問??のようです。
特に
阿武名橋の電気伝導度の値は驚きの数字ですね。COD8以上が当たり前なので、もはや一斉調査のパックテストの意味がありません。この水が直接海へ毎日毎日休むことなく流入していることを思うと、このまま見過ごしていていいはずがない!という焦燥感に襲われます。毎回のことですが、腹の底の方に重たいものを感じてしまいます。
長間橋
【2013】 COD測定値 :一回目(8ppm以上)・二回目(8ppm以上)・三回目(8ppm以上)
電気伝導度測定値 :(82.0ms/m)
NO2:0.744、NH4:1.023、NO3+:13.075、PO4:1.794、T-N:14.098
【2012】 COD測定値 :一回目(8ppm以上)・二回目(8ppm以上)・三回目(8ppm以上)
電気伝導度測定値 :(40.60ms/m)、PH、7.23
【2011】 COD測定値(平均値) :8ppm
電気伝導度測定値 :(51.1ms/m)
【2010】 COD測定値(平均値) :7ppm
電気伝導度測定値 :(57.5ms/m)
阿武名橋
【2013】 COD測定値 :一回目(8ppm以上)・二回目(8ppm以上)・三回目(8ppm以上)
電気伝導度測定値 :(168ms/m)
NO2:0.531、NH4:1.749、NO3+:0.611、PO4:5.101、T-N:2.360
【2012】 COD測定値 :一回目(8ppm以上)・二回目(8ppm以上)・三回目(8ppm以上)
電気伝導度測定値 :(171.70ms/m)、PH、8.06
【2011】 COD測定値(平均値) :16ppm ←「8以上」を測れるパックテストを使うとこんな値に!!!
電気伝導度測定値 :(132.7ms/m)
【2010】 COD測定値(平均値) :4ppm
電気伝導度測定値 :(27.7ms/m)
阿武奈小橋
【2013】 COD測定値 :一回目(8ppm以上)・二回目(8ppm以上)・三回目(8ppm以上)
電気伝導度測定値 :(47.0ms/m)
NO2:0385、NH4:9.485、NO3+:0.327、PO4:1.602、T-N:9.811
【2012】 COD測定値 :一回目(8ppm以上)・二回目(8ppm以上)・三回目(8ppm以上)
電気伝導度測定値 :(ms/m)
※今年の水質調査は何度も書きましたが、晴天続きであったため、雨の影響が少なく、数値としては今までの中では一番信頼できるものが確認できたのではないかと思っています。その中での、この長間橋の全窒素の値の高いこと!!!
あまりのことに絶句状態です。これでは汚水・下水です
新川川の水は全体的にとても汚染されていることがはっきりでました。一刻も早い改善策を考えなければならないでしょう。
この下の図2枚は、上が2013年6月2日の全窒素を示したものと、下はリンの値を示したものです。
少し見づらくて恐縮ですが、円が大きいところがより汚染されている調査地点です。
海森学校が調査している川では新川川、宮良川などの円が大きいのがわかります。
※特に、新川川のリンの円の大きさは突出しており、これは、家庭雑排水の流入による水の汚染が顕著であることを示しているといえます。※
★図を作成されたのは干川明さんです。ありがとうございました★
全窒素の図
リンの図
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
さて、
最後は東チーム!
今回はスタッフ側の人間しかいないチーム、ということでなんと6地点も回ってもらいました。
道路脇の日陰のない地点が多いので、コンクリートやアスファルトの熱気をもろに受けながらの調査でした。
調査票の気温の欄を見ると36℃!とか、なんだか涼しい木陰の山側チームだった筆者は申し訳なさでいっぱいでした。
東チームのあっきー、えりぃ、そうへい、青ちゃん、ありがとうございました。プロのガイド青ちゃんもこっちのスタッフなので熱射病対策などは万全、その辺はしっかり安心チームなのでした。
C‐1 《磯辺川・磯辺小橋》
東チームの地点はなかなか川に近づけないところが多いので、
大抵、橋の上からバケツを使って水を採取します。
【2013】 COD測定値 :一回目(8ppm以上)・二回目(8ppm以上)・三回目(8ppm以上)
電気伝導度測定値 :(48.0ms/m)
NO2:0.014、NH4:0.022、NO3+:0.312、PO4:0.104、T-N:0.334
【2012】 COD測定値 :一回目(6ppm)・二回目(7ppm)・三回目(7ppm)
電気伝導度測定値 :(51.6ms/m)、PH:7.95
【2011】 COD測定値 :一回目(8ppm以上)・二回目(7ppm)・三回目(8ppm以上)
電気伝導度測定値 :(55.8ms/m)
【2010】 COD測定値 :一回目(8ppm以上)・二回目(8ppm以上)・三回目(8ppm以上)
電気伝導度測定値 :(65.9ms/m)
ここは満ち潮の時は潮があがってきます。昔はすぐそこまでマングローブ林だったとか。この日の干潮は昼の14時頃。CODの値もいつも高いところですが昨年よりは満潮の影響は少なそうです。電気伝導度の値も高い。水位が低く流れがあまりないから淀んでいるのか、周辺からの農薬や排水の影響か、又はその両方か、それとも別の理由か?と昨年はいろいろ推理しましたが・・・
今年はじゃじゃーん!東工大に測定してもらった別の項目の結果があるのです!
それを見ると磯辺小橋の亜硝酸態窒素の値が市街地の新川川ほど汚いという訳ではありませんが、他の地点よりも一ケタは高い。リンや硝酸態窒素の値も高い。
って、ことは肥料や農薬、排水などの人為的影響が大きいということになります。
東工大には、CODではわからないことを知るために、
窒素(アンモニア、亜硝酸態窒素、硝酸態窒素)、リンなどを測定してもらっています。
これらの項目の値が高いと、落ち葉など自然界のものではなく、人為的な影響を受けていることや、またその大きさを想定しやすくなります。
以上のことから(ど素人ではありますが)、
磯辺川では周囲の民家や畑の影響、また上流側の放牧地などの影響で水質が悪化しているであろうと考えられました
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
B‐1 《宮良川・赤下橋》
宮良川の下流から2番目の橋です。
2年ぐらい続いていたと思われる橋の改修工事は完了して久しく、寂しい景観になりました。
改修前は、橋に高木がわさわさと接していて、橋の上から樹幹帯にいる昆虫などが眺められました。クワガタも手にとって観察できました。
改修は大事なので仕方がないことなのですが、寂しくなりました。
しかし、改修前は草や低木が繁茂していて近寄れなかった川岸まで、裸地になったままの工事車両用のスロープを通り採水できるようになりました。
昨年は大雨の翌日だったので茶色の濁流がどうどうと流れていて、川底の様子や魚など、全く確認できませんでしたがさすがに今年は落ち着いていたようです。
【2013】 COD測定値 :一回目(2ppm)・二回目(2ppm)・三回目(2ppm)
電気伝導度測定値 :(46.0ms/m)
NO2:0.011、NH4:0.024、NO3+:2.717、PO4:0.006、T-N:2.741
【2012】 COD測定値 :一回目(8ppm以上)・二回目(8以上ppm)・三回目(測定せず)
電気伝導度測定値 :(16.73ms/m)、PH:7.95
【2011】 COD測定値 :一回目(4ppm)・二回目(4ppm)・三回目(3ppm)
電気伝導度測定値 :(46.8ms/m)
【2010】 COD測定値 :一回目(8ppm以上)・二回目(6ppm)・三回目(8ppm以上)
電気伝導度測定値 :(47.5ms/m)
昨年のCODの値とは比べ物にならない低さ!穏やかに流れていたということでしょう。
しかし、
硝酸態窒素の値が市街地外ではダントツに高い!
これは周辺の農地や放牧場からの水が宮良川に集まってきているという結果ではないかと考えられます。
一緒に調査をしてくれる干川さんは、キビの株だし栽培による赤土の流出を研究されています。川には赤土だけはなく、せっかく撒いた肥料も流れてしまうのって、農家さんには損失だし、サンゴの海の富栄養化にも繋がるという訳ですから、これを少しでも減少させるには、できるだけ
裸地の期間が短いようにすることが本当に大事なんだろうと思います。
でも、これはキビ農家さんだけが気をつける問題ではありませんね。がんばっているキビ農家さんが報われる仕組みであるとか、そういったものも大事だと思いますし、地域のみんなが手伝えて、うまく循環できるような仕組みがあればいいなあ、と思います。
わずか40年?ほどの昔の宮良川はエビがわんさかいて、しょっちゅう夕飯用に獲りに来ていた、そんな川だったと数年前の水質調査で昔の宮良川を知る参加者にお聞きしたことがあります(過去調査レポート参照してください)。
昔は魚あふれる島だった、今はいなくなった・・・。
こんなお話も島の年配の方からよく聞きます。
しかし、この変化って、わずか数十年、多分40年くらいのことなんですよね。
40年なんて地球からすればまばたきする瞬間???くらいの短さではないでしょうか?
一回まばたきし始めて、まぶたが戻ってきたと思ったら
「え?緑激減じゃない?なにあれ?めっちゃ水きたないんですけど!」
ってなってるようなそんなイメージです。
地球からしたらイリュージョン!ですね。さぞびっくりしていることでしょう。
このままイリュージョンを続けていけばきっと・・・
多分今、この程度(ひとりひとりがヤバイとまでは思っていない状態)で済んでいるうちは、現代を生きている自分たちはまだギリギリ大丈夫なのかも知れませんが、
今の、ただひたすら消費する世の中を、子どもたち、孫たち、そのまた先の子孫・・・そんな頃まで続けていたら???
もしかしたら食糧もなくなって、それなのに先人たちが残したゴミや汚れた海だけはしっかりそのままで・・・。
私はそんなに遠い未来だとは思っていませんが・・・。
考えると怖くなります。
そしてそのままの今を生きることは未来の人たちにあまりにも無責任なのではないか?と自問自答します。
魚が湧かなくなった海は、この40年分くらいの人間の行動を記した通知表だと、それを今、しっかり受け止めないといけない時期にきてしまっているのではないでしょうか?
このまま突き進む前に、ちょっと考えてみてっ!て、
改善できることはたくさんありますよって。
そう教えてくれているのかも知れません。
そろそろ本当に、自分達で食料を自給して、節約して、足るを知る練習をして、一刻も早く謙虚に過ごす方向性を模索した方がいいのではないかと私は思います。
でもどうしたらいいんだろう?何から始めたらいいんだろう?
みんながどうすればいい、こうすればいいって言い切れることなんて私にはありませんが、
石垣島海森学校が今まで少しずつやってきた中で、ずっと伝えたかった気持ちは、
自然と五感で触れ合って遊ぶこと、仲良くなることですね。
自然と仲良くなればきっと「あれ?元気ないのかな?」
など、健康状態の微妙な変化にも気づきやすいし、ほんとに家族みたいに心配もするし、親しみもてますもんね。
ずっと付き合っていれば、昔はどうだったのかな?とか
この先どうなるのかな?ってことも考えますよね。
それは大好きな人に対して持つ気持ちと変わらないと思います。
だからこそ、外に出よう!自然と触れ合おう!自然をもっと身近に感じよう!
・・・改めてそれが大事なんじゃないかなあ?と思います。小さな一歩でも歩かなきゃ進まないですもんね
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
川原橋(B-2)
宮良川中流の橋です。
十数年?ほど前に河川改修工事が入っていますが、大きく蛇行させるなど、自然に似せた工夫?がされているので、周囲にうまく溶け込んでいます。
なぜか錦鯉が泳いでいました。川に外来の生き物を放してはいけませんです。
【2013】 COD測定値 :一回目(6ppm)・二回目(2ppm)・三回目(2ppm)
電気伝導度測定値 :(26.0ms/m)
NO2:0.003、NH4:0.013、NO3+:0.341、PO4:0.002、T-N:0.354
【2012】 COD測定値 :一回目(6ppm)・二回目(6ppm)・三回目(6ppm)
電気伝導度測定値 :(20.0ms/m)、PH:7.72
【2011】 COD測定値 :一回目(4ppm)・二回目(4ppm)・三回目(4ppm)
電気伝導度測定値 :(39.5ms/m)
【2010】 COD測定値 :一回目(4ppm)・二回目(4ppm)・三回目(6ppm)
電気伝導度測定値 :(33.0ms/m)
そんなに汚れた水に感じないのですが、水の匂いを嗅ぐ五感の調査では、「カビ臭がする」と記録されています。これは一体何の匂いなんでしょう???周囲は田んぼなどが目立ちます。この季節は稲刈り直前くらいなので、これでも田んぼからの影響はあまりない時期でしょう。農薬や除草剤の季節に水質調査をしたら、どんな値になるのか心配です。
全窒素の項目では、富栄養と貧栄養の限界値は0.15~0.2mg/lとありますので、0.354mg/lは富栄養化した水であるといえます。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
C‐2 《宮良川・仲水橋》
すぐ横に土地改良された田んぼがあり、かなり整備されているコンクリート3面張りの用水路的な川です。
【2013】 COD測定値 :一回目(6ppm)・二回目(4ppm)・三回目(6ppm)
電気伝導度測定値 :(32.0ms/m)
NO2:0.004、NH4:0.023、NO3+:0.140、PO4:0.007、T-N:0.163
【2012】 COD測定値 :一回目(7ppm)・二回目(8ppm以上)・三回目(8ppm以上)
電気伝導度測定値 :(32.60ms/m)、PH、7.81
【2011】 COD測定値 :一回目(7ppm)・二回目(6ppm)・三回目(6ppm)
電気伝導度測定値 :(38.5ms/m)
【2010】 COD測定値 :一回目(8ppm以上)・二回目(8ppm以上)・三回目(8ppm以上)
電気伝導度測定値 :(40.3ms/m)
ここは例年と同じような結果でしたが、今年は少し低くなりました。晴天続きのおかげでしょうか?
最初に来た頃に比べて川の中に土砂が堆積し、草本植物の繁茂が激しくなりました。そのおかげか魚がたくさんみられたようです。植物が窒素などいろいろ吸収してくれているのかも知れません。しかし、コンクリートの上にできた環境なので長くは続かないでしょう。用水路。
そしてまたまた移動し、5地点目は山の中です。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
B-3《底原川:ンタナーラ川》
底原(すくばる)ダムの上流にあたる渓流で、以前はンタナーラと呼ばれていたそうです。
この川(沢?)は大きな石がごろごろしている間を流れていますが、川が右へ 湾曲するところは
膝下くらいの淵となり川幅も広がって、小さな子どもなら泳ぐこともできます。今年も親子連れがたくさん遊びに来ていてにぎやかだったようです。写真で見る採水の様子も楽しそうですね。
【2013】 COD測定値 :一回目(2ppm)・二回目(2ppm)・三回目(2ppm)
電気伝導度測定値 :(21.0ms/m)
NO2:0.000、NH4:0.003、NO3+:0.113、PO4:0.022、T-N:0.116
【2012】 COD測定値 :一回目(2ppm)・二回目(4ppm)・三回目(2ppm)
電気伝導度測定値 :(13.66ms/m)、PH:8.09
【2011】 COD測定値 :一回目(2ppm)・二回目(1ppm)・三回目(1ppm)
電気伝導度測定値 :(24.5ms/m)
【2010】 COD測定値 :一回目(2ppm)・二回目(2ppm)・三回目(4ppm)
電気伝導度測定値 :(24.5ms/m)
さすが山の中の川!キレイですね~!窒素が少ない!でも、西チームの川より、リンが1ケタ高い。どうしてかな?といってもすごく汚れているって数値でもないんですが、差があることは間違いがない。でも原因はよくわからない。どうしてなんでしょうね?
東チームのみなさん、調査票にも涼しくて気持ちいいと記録。やっぱりこういう川の気持ちよさを知って遊んでこそ、市街地の川のひどさがわかるんだと思います。
何も辛くてしんどいことばっかりやらなくていいから、どんどんこういうキレイな川で遊んで~!と思います。
次、最後の地点~!
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
C‐3 《通路川・大俣橋》
橋の上からバケツとロープで水を採取。
すぐ近くにはキビ畑。この上流は広い谷戸で、大きな棚田状の水田地帯です。
とても居心地のいい田んぼなのでお散歩におすすめです♪
【2013】 COD測定値 :一回目(2ppm)・二回目(4ppm)・三回目(4ppm)
電気伝導度測定値 :(32.0ms/m)
NO2:0.001、NH4:0.023、NO3+:0.060、PO4:0.013、T-N:0.082
【2012】 COD測定値 :一回目(7ppm)・二回目(7ppm)・三回目(8ppm以上)
電気伝導度測定値 :(20.0ms/m)、PH:7.77
【2011】 COD測定値 :一回目(4ppm)・二回目(4ppm)・三回目(5ppm)
電気伝導度測定値 :(35.8ms/m)
【2010】 COD測定値 :一回目(5ppm)・二回目(3ppm)・三回目(4ppm)
電気伝導度測定値 :(35.1ms/m)
今年はCODの値も低めですね~。ここはキビ畑が横にあり、上流は水田地帯なので、いろんな土が入ってくることも考えられますが、今年はキレイです!やはり田んぼに肥料などを撒く時期に調査してみたいものです。しかし、この谷間の田んぼはほんとに気持ちいいんです。ゆっくり生き物たちを観察しながらずっと源流まで行ってみたいなあ。ああ、いつか各河川の源流を旅して河口まで下って報告会などしてみたいですねえ。誰か一緒にやりませんかー???やりたい人、私に連絡くださーい
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
そんなこんなで筆者が見てきたところと他チームの記録をみてのアップなので現地報告の内容に偏りがありますが、今回のデータはこのようにでました。
年一回と少ない調査(ほんとはもう少しいろんな方向からやりたい)のですが、それでも少しずつデータが増えてきてうれしく思います。みなさん本当にありがとうございました。
白保小学校やアンパルの自然を守る会のみなさんは6月3日と4日に調査に参加されました。
是非、この経験を家に帰っておうちの人にお話してもらいたいです。
そしていつか大人になった時にも、また次の世代の子どもたちに自分の見た川や海の様子を伝えていってもらいたいです。
白保小学校の調査の様子
↓
名蔵中学校の調査の様子
↓
● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●
さて、
午後の部は調査の報告ゆんたく会です。
今年も白保サンゴ村の実験室をお借りしました。いつもありがとうございます!
今年は農高さんは独自で調査されましたが、ゆんたく会には参加してくださいました。
そして、がっつり作業に参加してくださいました!ありがとうございました!
そして環境省の春口さん、
海の透明度調査をされ、陸側の結果を報告し合うゆんたく会に参加してくださいました。
みなさん、貴重な日曜に本当にありがとうございました!!!
※今年は海側と陸側の水質調査に何か関連がみられたらいいね、ということで調査を同時期にやってみようと、海の透明度調査のみなさんとお話ができました。彼らのご紹介のために海の透明度調査の結果が掲載されたポスターを貼らせていただきます。陸域からの水が海に影響を与えていることがよくわかります。素晴らしい調査を続けられているみなさんに感謝の気持ちでいっぱいです。
↓
ゆんたく会と言いながら、ここでは以下の作業をします↓
※何度も書いてますが(しつこくてすみません)もっと水質を詳細に把握したいということで、一斉調査事務局に報告する以外のデータを
東京工業大学情報環境学灘岡研究室に測定してもらっています。
ここでは送付用のボトルに試水を詰め替える作業をしています。
↓ 今年の作業の様子
↓結構、試水を移す作業は難しく、移すための注射器も「ここは触るとデータに影響するからダメ」とかいろいろあって緊張します。生徒さんたちも真面目に聞いてしっかりやってくれました!!ありがとう!
ゆんたく会では、農高のみなさんに今回参加しての感想を話してもらいました。今年は緑地土木課という名前からグリーンライフ課に変わったんですねー!ずいぶん横文字だから、おじぃ、おばぁはわからないだろうな~^^でもとってもおしゃれな感じで生徒さんもうれしいでしょうね!
学生さんたちからは「いい体験になった」「また来年も参加したい」「今後の授業にこの経験を活かしたい」といった感想をいただき、大変感激しました。本当にありがとうございました
海の透明度調査を前日にされた春口さんからは、
「磯辺川と宮良川と轟川の河口で調査したが、シルトの堆積が目立ち、シルトで足が沈んだ。生き物が全くおらず、平泳ぎをしてみても手の先がみえなかった」
という報告をいただきました。とても貴重なお話だったと思います。
やはり、浄化作用が追いつかないほど汚れた水を排出し続けているのですね。海はとんでもないことになっています。
以前にも、川平湾のシルトがすごいという報道をみたことがありますが、石垣島は西側と北部以外?かなり重症なようです。
今回、陸域と海の調査を近い日付で実施したり、それをまたお互い報告し合うことなどができました。
大変有意義ですばらしいことだと思いました。できれば今後も継続したいです。
透明度調査活動を地道に続けられている方々、いつもありがとうございます♪
西村先生は「これから20年先、30年先をしょって立つ学生さん達、このままでどうなっていくか?観光業が成り立つのか?みなさんが追求して手本となってほしい」と熱く訴えてくださいました。
私もほんとうにそうだと思いました。すでに汚れた川は自分達のせいではないはずですが、でもやっぱり背負っていくのは今の若者達なんですよね。私も(もうそんなに若くないけど)がんばらなきゃ!と思いました。
石垣島の川はどんな水を海に運んでいるんだろう。
このことを多くの島の人達が意識するようになったら海は昔のように魚のあふれる海になるかも知れない。と思います。
八重山農高のみなさん、ありがとうございました!
学生さんや先生、みなさんのゆんたく会でのお話、素敵でした!
今後も八重山農高、白保小、名蔵中のみなさんのように、学校単位でどんどん参加していってもらいたい!
そして、きらきら輝く子ども達から、感度の鈍くなった大人達に発信してもらいたい!と、切に願い続けております。
また長くなりましたが、今後ともよろしくお願いします。
そして、各学校関係者のみなさん、学校以外のみなさんも、
どうか陸地の水質に興味を持ってくださ~い^^
今回、五感を使って川を記録するための調査票、なんてのも各チーム、各参加者のみなさんにお配りして協力してもらいました。
まだまとめきれてません。すみません
今度まとめてまたアップしたいと思います。
しばしお待ちを、どうぞよろしくお願いします~!
以上で報告を終わります。
書いた人:普天間明日香